<J1:鹿島1-0横浜>◇第24節◇20日◇カシマ

 鹿島DF昌子源(しょうじ・げん=21)がJ1史上12回目、クラブ史上4回目となる被シュート1本以下の珍記録での勝利に貢献した。完封勝利も4試合ぶり。「シュート1本と聞いてもっと打たれたイメージがあるけど、とにかく完封できて良かった」と笑みを浮かべた。

 速さと強さをいかし、横浜攻撃陣を封殺した。「日本一のキッカー中村さん、高さのある中沢さん、栗原さんがいる横浜のセットプレーを抑えてゼロは自信になる」。13日の大宮戦では自信の反則で与えたFKから決勝点を献上した悔しさを本拠地で晴らした。

 大宮戦でリーグ戦10試合ぶりの黒星を喫し、首位浦和との差が広がった。だが、その敗戦をきっかけにセレーゾ監督は「ここから11連勝して逆転優勝しよう!」とげきを飛ばし、セットプレー絡みでの失点が多いことも指摘。チーム全体の集中が切れなかった。

 鹿島は09年11月8日の山形戦で被シュート0本という偉業を達成。この日、それに続くシュート1本以下という記録で勝利を飾った。昌子は「ミーティングでもセットプレーで集中力を高めろと言われていた。大宮戦の負けで引き締まった」と満足げに話した。

 W杯ブラジル大会に向けたザックジャパンの4月の国内組代表候補合宿に選出された若きセンターバックは、アギーレジャパンで代表入りするチャンスは十分。ただ「ゼロで抑えたことが大事だけど、これを続けていかないと意味がない」と、まずは鹿島で勝利を積み重ねることに集中する。【菅家大輔】