東京が来季、デサント社のアンブロとサプライヤー契約を結ぶことが28日、分かった。ユニホームや練習着などが現在のアディダス社から一新。複数のJリーグ関係者によると、今季開幕前から水面下で交渉が進み方針が決まった。99年のクラブ発足から16年間続いたアディダスの「3本線」の歴史に幕を閉じ、「ひし形」のダイヤモンド形へと変わる。クラブ史上初めてメーカー変更でリーグ初制覇に向け心機一転される。

 東京ガスサッカー部時代から長く使われていた。赤と青の配色に、3本線がなじみのユニホームだった。「FC東京」としてプロ化されJ1に昇格してからも、変わらず受け継がれてきた。初タイトルとなった04年ナビスコ杯優勝した輝かしいときも、11年に降格したJ2での苦しい時期も、天皇杯優勝で初めての国際舞台となった翌12年のアジア・チャンピオンズリーグでも、いつも戦闘服は変わらなかった。

 しかし、契約満了にともない東京は来季以降の契約先を模索。その中で、東京という地域性と、将来的に日本を代表しアジアや世界での躍進を目標に掲げるクラブに、大きな可能性を見いだしたアンブロが、好条件でオファー。現在、Jクラブでは長期契約を結ぶG大阪が唯一だが、08年にACL優勝を経験し、同社としてバックアップのノウハウは熟知している。来季のリーグ初優勝に加え将来的なACL制覇、クラブW杯出場と戦略を進める東京にとって、強力なパートナーを獲得し、ダイヤモンドのように輝く。