3大会連続13度目の優勝を狙うレアル・マドリードが敵地でバイエルン・ミュンヘンに2-1で先勝した。前半28分に先制点を許すも、同終了間際にマルセロが同点弾を、後半12分に途中出場のアセンシオが勝ち越しゴールを決めた。ボール保有率、シュート数で上回られて、押し込まれる場面も目立ったが、しぶとく守った。5季ぶり6度目の制覇を目指すBミュンヘンは故障者が出たのが響いた。第2戦は5月1日に行われる。

 ホームで勢いに乗る相手に攻められながら、Rマドリードは数少ない好機をものにした。1点を追う前半終了間際には右からクロスが流れてきたところを、マルセロが左足でダイレクトボレー。後半12分の勝ち越し点は、相手のミスからバスケスが運んで、アセンシオがループシュートで決めた。クラブとして欧州CL通算150勝と節目の勝利だった。

 アセンシオ投入の采配が当たったジダン監督は「ここで勝つのは簡単ではないとわかっていた。満足できる結果だ」と納得顔。クロースは「内容的には相手の方が上だった。でも僕らは好機を生かすことができ、そこが違いとなった」と決定力を勝因に挙げた。セルヒオラモスは「しっかり守ることができた」。王者の風格と総合力で難敵に先勝した。

 エースのロナルドは本大会連続ゴールが11試合で止まったが、同クラブ公式サイトによると欧州CL通算勝利を99(レアルで70、マンチェスターUで29)に伸ばし、カシリャス(レアルで90、ポルトで8)を上回る新記録となった。

 ただし、準々決勝ユベントス戦では第2戦で苦しんだだけに「次は別の戦い方をしなくては」と、指揮官に油断はなかった。(中野吉之伴通信員)