今夏のACミラン入りが間近のFW本田圭佑(27)が、交渉の進捗(しんちょく)状況を明かした。日本代表の合宿地仙台入りする前の12日早朝、都内で本紙の取材に応じた。今冬まで契約を残すCSKA側は移籍金500万ユーロ(約6億5000万円)を要求し、ミラン側が満額を用意していることが判明済み。トップ会談を経て近日中に合意する見通しになっているが、進展についての問いに英語で「Nothing」と答えた後、日本語で「ないよ」と明かした。

 現地ロシアの報道では、移籍金を500万ユーロに設定していたCSKAのギネル会長が「500万ユーロでも1000万ユーロでもミランに売らない」と手のひら返しをしているという。同会長の姿勢に関しての質問に、サングラスにスーツ姿の本田は、苦笑いを浮かべただけで言葉を発しなかった。

 8日に本紙の取材に応じた際には「(交渉は)大詰めを迎えている。近々(CSKAの)会長とガリアーニ(ミランの副会長)が会うので、そこで白黒ハッキリする」と語っていた。交渉が一時停滞していることで、正式決定は14日の代表戦以降になる可能性も出てきた。【益子浩一】