早大の3冠か、東洋大の3連覇か。10日、都内で来年1月2、3日に行われる第87回箱根駅伝のチームエントリーが発表され、各大学16人が登録された。今年の出雲、全日本と制し、史上3校目の3冠を狙う早大。山の神として山登りのエース、柏原竜二(3年)を軸に3連覇に挑む東洋大など、早くも優勝候補の監督同士が火花を散らした。

 早大の渡辺康幸監督(37)は「もし僕が東洋の監督だったら、早稲田がこうやったらいやだってオーダーを組みますよ」と、ライバル東洋大をけん制した。前回は区間新を出した柏原に6分26秒の大差をつけられた。しかし、その差を3分以内に抑える自信もある。「追い風が吹けば11時間3分を切れる」と、00年に駒大がつくった11時間3分17秒の総合タイム大会記録の更新も狙っている。

 東洋大も負けていない。1万メートルの平均タイムが昨年よりも約10秒縮まった。柏原だけでなく、5区につなぐ4区までで十分に戦える戦力がついた。2月に右ひざを故障した柏原も復調。酒井俊幸監督(34)は「4区を終わって、トップと4分差を切って渡せれば(勝てる)」と手応えを見せる。史上3校目の早大の3冠に、東洋大の3連覇。今年の「3」を巡る争いは、残り約3週間後に迫った。【吉松忠弘】