フィギュアスケート女子の浅田真央と本郷理華(ともに中京大)が4日、グランプリ(GP)シリーズ第3戦の中国杯(6日開幕・北京)に向けて出発した。

 浅田は今大会で、復帰後初めてSPとフリーの両方を演じる。「一つ一つ試合を終えるごとにレベルアップしていきたい」と語る元世界女王にとって、現時点の立ち位置を探る試金石の舞台となる。

 フリーは復帰戦だった10月上旬のチーム対抗戦、ジャパン・オープンで披露し、代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させるなど、非公認ながら自己ベストにあと1・01点と迫る141・70点をマークした。

 だが、2日間でSPとフリーをこなす今大会は体力面で厳しさが増すだけでなく、ショー的な要素もあったジャパン・オープンとは周囲の緊迫感も違う。

 SPは3回転半と、フリップ-トーループの2連続3回転を跳ぶ自己最高難度の構成にする考えを示していたが、この日は2連続3回転への挑戦について「練習してみてですね」と明言を避けた。

 昨季の世界選手権で3位だった16歳のラジオノワらロシア勢やGPファイナルに出場した本郷がライバルと予想される。世界に完全復活を高らかに宣言できるかどうか、注目の一戦になる。