「水泳界の澤」が日本選手団を引っ張る! 日本水連は11日、都内でリオデジャネイロ五輪競泳代表の発表会見を開いた。10日までの日本選手権で男子17人、女子17人の計34人が決定。女子主将には元なでしこジャパンの澤穂希さん似で、女子200メートル平泳ぎ日本記録保持者の金藤理絵(27=Jaked)が内定した。

 会見で、主将について問われた日本代表の平井監督が「澤さんじゃなくて、金藤さんがいいんじゃないか」と答える。昨年世界選手権で主将を経験した澤さん似の金藤は「澤さんのように頼られる存在になりたい」と期待に応えるように言った。

 08年北京大会に19歳で初出場も、その後は大舞台で結果が出ない。毎年引退を考えたがあきらめない。2月、7年ぶりに自らの日本記録を更新すると、9日の日本選手権200メートルでは世界記録に0秒54と迫る2分19秒65の日本記録をマーク。一躍、金メダル候補に浮上した。

 女子の平均年齢は20・76歳。池江、今井ら4人の高校生と中3の酒井もいる。どん底を乗り越えたベテランの経験談は、若手にもプラスになる。「積極的に話し掛けたいし、話しやすい雰囲気も作りたい」と意欲をあふれさせた。

 北京五輪では引退した北島氏の金メダルを見て「わたしも同じ場所に立ちたいと思った。自分もそう思わせるようになりたい」。苦しくなったら私の背中を見て-。澤主将がなでしこジャパンをW杯優勝に導いたように金藤主将がメダルラッシュを呼び込む。【田口潤】