ノルディックスキー・ジャンプ女子のW杯札幌大会に向けた記者会見が13日、札幌・宮の森ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS100メートル)で行われ、日本勢は個人総合首位に立つ高梨沙羅(クラレ)、同2位の伊藤有希(土屋ホーム)が出席し、抱負を語った。

 国内4連戦4連勝で男子のグレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)が持つ男女を通じてW杯史上最多53勝に並ぶ高梨は、公式練習で1回目にゲートを他選手より2段下げて飛び90メートル、2回目は他選手と同じゲートで88メートル、3回目は85メートル。思うように飛距離を伸ばせなかったが、目の前の結果に一喜一憂せず女王はいたって冷静だった。「3本ともタイミングが遅れた。原因はアプローチ(助走路)にある。そこを気をつけたい」と自分自身としっかり向き合っている。

 札幌開催は6連勝中。しかも、明日の札幌大会初戦で勝てば、節目の50勝に到達する。「小さい時から飛ばさせてもらっている台。結果を出すことが役員の方とかに感謝を伝えられると思う。やるべきことに集中して結果につなげたい」と気合を入れた。

 伊藤は1回目に100メートルを飛ぶなど好調でW杯初勝利への機は熟している。「日本での4連戦を楽しみにしている。2月には世界選手権(フィンランド)もあるので弾みになるような試合になれば」と力を込めた。

 午前中には予選が行われ、勢藤優花(北海道メディカル専門学校)が1位タイで通過したのをはじめ、予選免除の高梨、伊藤を含め、7人が本戦に進む。

 他の日本勢は、岩渕香里(北野建設)は12位、岩佐明香(日大)は22位、茂野美咲(CHINTAIスキーク)が24位、大井栞(札幌日大高)が28位で通過した。