2大会連続3度目の五輪出場を目指す「スマイルジャパン」が、カナダの強豪、カルガリー・インフェルノから3-1で金星を挙げた。第1ピリオド(P)でDF床亜矢可(22)が妹秦留可(19)からのパスを受け、左サイドから豪快なミドルシュートで先制。平昌五輪の最終予選(2月9~12日)を控え、順調な仕上がりを感じさせた。29日に第2戦が行われる。

 第1Pは機敏な動きで日本代表が動き勝った。何度か惜しい場面が続いた終盤17分14秒、パワープレー(PP)で数的有利な状況。姉亜矢可が左サイドでフリーなのを妹秦留可は見逃さなかった。「PPなのでパックを回さないと…」。

 姉は「妹からパスもらったので」と全力のシュート。ゴール前に詰めていたFW中村からは「私に当ててもいいから思い切って打って」と言われており、迷いはなかった。PPで先制したチームは勢いをつけ、第2PでFW小野がファインゴールするなどゴール場面も内容が高かった。

 山中監督は「自分たちのプレーが表現できた。運動量、スタミナをいかした、手応えある試合」と胸を張った。相手はソチ五輪金メダルのカナダ代表に9人を送り込み、昨年のカナダ女子ホッケーリーグ(CWHL)の女王。昨年11月に日本代表はアウェーの強化試合でも対戦し、当時は相手の主力が欠場しても勝てなかった格上のチームだ。

 試合後は日本ハムのスポーツ・コミュニティ・オフィサー、稲葉篤紀氏が激励に訪れ、選手全員でサインユニホームをプレゼントし、稲葉ジャンプまで披露して元気いっぱい。平昌五輪最終予選が行われる会場で、ムードも仕上がりも順調に進んでいる。【井上真】