リオデジャネイロ五輪柔道男子100キロ級銅メダルの羽賀龍之介(25=旭化成)が31日、福岡市内で行われた記者会見に出席し、新ルールが適用される全日本選抜体重別選手権(4月1~2日、福岡国際センター)の審判制度について持論を展開した。

 同大会は今夏の世界選手権の代表選考を兼ねており、国際柔道連盟(IJF)の有効廃止や指導3回で反則負けなどの新ルールが国内大会で初めて適用される。今年2月のグランドスラム(GS)パリ大会やグランプリ・ドュッセルドルフ大会などの国際大会では既に適用されたが、羽賀は1月に左足の指を骨折したため今大会がリオ五輪後、初の実践となる。

 欧州国際大会の映像を何度も確認して「新ルールの傾向は見えてきたけど、日本人の審判は今回が初めてなので、外国人の審判が混ざっても良いのではないかと思う。新ルールを利用して勝とうとかと思うと『これは指導は取らないんだ』などとネガティブな感覚になるのでルールはあまり気にせず、早めに攻めたい」と話した。

 2月の欧州国際大会でも審判や日によって「指導が早い」「遅い」などの声が選手から挙がっていた。「一番嫌なのは選手が審判の判定を『国際大会はこんな感じで、国内大会はこんな感じ』と思ってしまうこと。特に、今大会は選手の力がきっ抗しているので外国人の審判を招聘(しょうへい)しても良いかと思った」。

 男子100キロ級は、GSパリ覇者の飯田健太郎(18)やグランプリ大会準優勝のウルフ・アロン(21)らの若手が力をつけている。「僕も25歳で若手の気持ちでやっている(笑い)。下から突き上げられている感じだけど、2人の存在は自分を成長させてくれる。どのぐらいのレベルなのか楽しみ。東京五輪に向けて良いスタートを切るために優勝を目指したい」。

 会見にはベイカー茉秋や阿部一二三、妹の詩らも出席した。