国際オリンピック委員会(IOC)は10月2日にコペンハーゲンで総会を開き、候補4都市から2016年夏季五輪の開催都市を決定する。リオデジャネイロとシカゴがリードしているとの見方が強く、東京はマドリードとともに厳しい戦いとなっている。

 南米初の五輪開催を目指すリオは、都市の近代化を一体化させた開催計画がIOCの評価報告書で好意的に受け止められ、勢いを増した。逆に報告書で辛口の評価だったシカゴは、オバマ米大統領が総会出席を決めて再浮上した。東京は堅実な計画を打ち出しているが、理解をどれだけ得られるかが鍵になる。

 総会ではシカゴを皮切りに各都市が順番に45分の招致プレゼンテーションを行い、IOC委員から質問を受ける。鳩山由紀夫首相も登壇する東京は2番目に登場し、リオデジャネイロ、マドリードが続く。

 投票は午後5時10分(日本時間3日午前0時10分)から、過半数獲得都市が現れるまで最少得票の都市を振るい落とす方式で実施。開催都市は午後6時半(同午前1時半)すぎにIOCのロゲ会長から発表される。

 30日は各都市が総会会場でプレゼンの最終リハーサルを行うとともに、IOC委員が宿泊するホテルなどでロビー活動を続けた。29日に到着したロゲ会長は「接戦になると思う。1都市が飛び出すとは思えない」と述べ、最低でも3度の投票で決着すると予想した。