<7人制ラグビー:セブンズフェスティバル>◇29日◇東京・秩父宮ラグビー場

 東日本大震災の復興支援を目的に行われ、被災地の岩手県釜石市に拠点を置く釜石シーウェイブス(SW)が大健闘した。1回戦でサントリーに5-26で敗れ、敗者同士が戦うトーナメントへ回ったが、初戦でトヨタ自動車に19-10と快勝。続くパナソニック戦では、ピエイ・マフィレオの2トライで10-5と競り勝った。最終戦はリコーに19-29と地力の差を見せつけられたが、トップリーグの強豪相手に金星を連発。観客席ではファンがトレードマークの大漁旗を揺らし、快進撃を支えた。

 3月11日の震災で、チームの活動はラグビーから地元の復興支援へと変わった。グラウンドは救援物資用のヘリポートとして使われ、チームの本格的な練習再開も今月に入ってからだった。その後は週4~5回の練習で調整遅れを取り戻し、迎えた大会だった。ポール・ホッダー・ヘッドコーチは「まずは1勝することが最初のゴールだった。トップリーグのチームを相手に結果を出すことができた」と満足げだった。トップリーグの下部に当たるトップイースト11所属ながら、上位勢を2度も破る快進撃。チームは帰りの新幹線を2時間遅らせるなど、予想外の快進撃にうれしい悲鳴だった。