日体大は23日、東京都世田谷区で、スポーツを通じて国際社会の平和実現に長年尽力したとして、日本人初の冬季五輪メダリストで国際オリンピック委員会(IOC)委員の猪谷千春氏(80)に名誉博士号を授与した。猪谷氏は「メダルと同じぐらいうれしい」と笑顔で話した。

 猪谷氏は1956年のコルティナダンペッツォ冬季五輪のアルペンスキー男子回転で銀メダルを獲得。82年にIOC委員に就任し、理事のほか05年から09年まで副会長を務めた。

 授与式には日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長らが出席。体操の世界選手権代表候補の田中理恵(日体大大学院)が花束を贈呈した。