鈴木寛文部科学副大臣は24日、東京都内でスポーツ関係者を対象に講演し、政府の東日本大震災復興構想会議がまとめる提言に「国際競技大会の招致、開催ということを盛り込まさせていただいている」と話した。講演後に「アスリートのパワーは分かっている。心の復興を進めたい」と語り、東京都の石原慎太郎知事が意欲を示す2020年夏季五輪招致を念頭に置くとみられる。

 石原知事は、招致に再挑戦した場合は「東日本大震災からの復興」をテーマとする構想を持つ。日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は東京が同五輪に立候補すれば、サッカー会場で被災した東北の各県に協力を求める考えで、25日には宮城県の三浦秀一副知事らと会談する。

 17日に成立したスポーツ基本法には、国際大会の招致が盛り込まれた。同副大臣は、震災とは別に「国際大会をここ15年から20年の間に集中的に日本に持ってくることを目指したい。欧州並みに、スポーツを愛好する人の層を分厚くしたい」と述べた。