<ラグビー・トップリーグ:東芝27-15ヤマハ発動機>◇第3節最終日◇20日◇北海道・月寒ラグビー場

 今季、道内唯一のトップリーグの試合で、東芝のプロップ久保知大(28、中標津高出)が凱旋(がいせん)出場、チームの勝利に貢献した。

 東芝入りし5年目で初の道内公式戦で久保が自慢の突破力を見せた。守りに入り、黒星を喫したリーグ開幕戦の反省を生かし、前半から積極的に攻め続けた。久保も105キロの巨漢を生かし、フル出場で好機をつくった。「月寒で試合するのも10年ぶりかな。両親、友だち、恩師が見に来ていて力が入ったが気負わずできた」と満足げに話した。

 高校時代まで酪農業を営む実家を手伝いながらラグビーに打ち込み、中標津高2年時に花園を経験した。筑波大に進学後、4年時に関東大学対抗戦でチームを3位に導いた。昨季、リーグ戦途中から先発で起用されるようになり、今季も3戦連続フル出場とレギュラーの座を射止めている。

 元日本代表の遠藤幸佑(トヨタ自動車)は高校時代の1つ上の先輩であこがれではあるが、代表への思いは心の片隅においている。昨季、チームはリーグ優勝しながら不祥事が発覚し、日本選手権を辞退した。「まずはチームに貢献すること。その先があれば」と1歩、1歩進んでいく。【松末守司】