<全国高校バスケット選抜優勝大会:札幌山の手103-68富岡東>◇女子2回戦◇24日◇東京体育館

 21年連続28度目出場の札幌山の手(北海道)が、富岡東(徳島)に103対68で快勝し初戦を突破した。第1クオーターは課題の守備が乱れ接戦も、チーム最多の19点を決めたガード今野真澄主将(3年)を中心に、高い得点力で引き離した。今年の高校総体8強の力を見せつけ、25日の3回戦に駒を進めた。

 札幌山の手が攻撃力で相手をねじ伏せた。守備が乱れた第1クオーター残り5分には、16-15と1点差に詰め寄られる。しかしU-16日本代表の長岡萌映子(1年)U-18日本代表候補の本川紗奈生(2年)の2人で24得点を決めるなどして引き離し、1度もリードを許すことなく勝利をつかんだ。チーム最多の19得点を決めた今野主将は「試合内容は悪いですが、シュート力はあるチーム」と課題の守備面を上回る攻撃力での勝利を強調した。

 ただ大勝にも楽観はない。1、2年生が主力で、スターターでは主将の今野が唯一の3年生。上島正光コーチ(66)は「1、2年生がディフェンスできないのは仕方ないが、全く機能していない。勝因?

 100点取れたからでしょう」と笑顔はなかった。

 11月の北海道予選後、ディフェンス中心に練習してきた。走り負けしないように練習メニューもダッシュを増やし毎日、体育館を全力で10周してきた。今野主将は「昨年の1・5倍は走ってます」と弱点強化を図ってきた。今日の3回戦、出場32回を誇る昭和学院(千葉)戦では成果を発揮したい。上島コーチは「とにかくディフェンスを引き締めて試合に臨みますよ」と課題修正の効果が出ることを期待した。【黒川智章】