NHLの2009~10年シーズンが10月1日に開幕する。話題の中心は昨季王者のペンギンズでプロ5シーズン目を迎えるFWクロスビー。主将として初めてチームをタイトルに導いた22歳のエースは、着実にスーパースターへの道を歩んでいる。

 早くから史上最高の選手といわれるグレツキーの再来と注目され、05年ドラフトの全体の1位指名でペンギンズ入り。19歳だった2季目にポイント(得点とアシストの合計)王と最優秀選手に輝き、昨季はリーグ制覇でチームリーダーとしての能力も証明した。

 開幕を控えて股(こ)関節に痛みを訴えるなど不安もあるが、AP通信によると「これからは多くのチームが僕らを倒しにくる。(優勝したことで)要求される水準は相当高くなった」と自覚を口にしている。ペンギンズは昨季ポイント王のマルキンら若手を中心とするチームで、黄金時代を築く条件は整っている。

 ライバルは2季続けてスタンリー杯決勝で対戦しているレッドウイングズ。2季連続で最優秀選手と得点王に輝いているキャピタルズの24歳のFWオベチキンとの個人タイトル争いも面白い。

 来年2月にはリーグを中断し、バンクーバー冬季五輪が開催される。クロスビーは地元カナダ代表の目玉になることが予想され、ここでも注目されるだろう。(共同)