女子ラグビーの元日本代表の田中智絵さん(28)が29日午前9時半ごろ、京都市内の市道でトラックにはねられ死亡した。同市立嘉楽中教諭の田中さんは、顧問を務める同中ラグビー部の試合のため自転車で登校中、停車した車の運転手(58)が開けたドアに衝突して転倒、後ろからきたトラックにはねられた。

 田中さんは小学生時代にラグビーを始め、高校から「京都ウィメンズ」でプレー。日体大在学中の06年に7人制の日本代表に初選出された。07年には15人制の日本代表にも選ばれ、女子アジア選手権(中国)に出場。08年に香港で行われた7人制女子W杯アジア地区予選決勝ではウイングとプロップを務め、追撃のトライを決めて逆転優勝の立役者となり、09年にUAE・ドバイで開催された本大会にも出場した。同4月に念願だった中学校の講師に採用され、昨年4月から正式に教員として、教育と競技を両立していた。