モンゴルで「アンチ朝青龍法」が施行される!?

 元横綱朝青龍関(29)の同郷の先輩で、現在モンゴル国民大会議(国会)議員兼大統領補佐官の元小結旭鷲山、ダバー・バトバヤル氏(36)が19日、横綱白鵬の結婚披露宴(21日)出席のため、来日した。成田空港で「モンゴル相撲で犯罪を犯したり、警察ざたになったりした場合に、相撲が取れなくなるように、法律をつくりたい」と明かした。

 同氏によると、モンゴルでは犯罪を犯して服役後、ナーダムという国家的祭典で行われるモンゴル相撲の大会に復帰するケースが多いという。「6、7年前には、酔って銃を乱射して2、3人を殺したのに、刑務所から出てから相撲をとった選手がいた。人をボコボコに殴っても相撲は取れる。それはおかしい。4月からの国会に、復帰できないような法律を提出したいので、いま書いている」と話した。

 きっかけは元朝青龍関の泥酔暴行騒動による「強制引退」だ。「今がいいタイミング。日本の相撲でも横綱だって相撲が取れなくなる。説得力があるでしょう」。モンゴル相撲の強者は英雄とされるが、「強ければいい」ではなく、モラルも求めていくのが「アンチ朝青龍法」だ。

 国家の法律で一競技に規制をかけるというのは日本では考えられないが、同氏は真剣。現役時代、元朝青龍関とは03年名古屋場所でまげをつかまれ「反則勝ち」したり、車のミラーを壊されたりと、一時期反目しあった。まだハワイ滞在中とみられる元横綱に、今度は法案のアイデアを「提供」された形だ。