第45代横綱初代若乃花で元二子山親方の花田勝治(はなだ・かつじ)氏が1日午後5時25分、腎細胞がんのため、東京・慶大病院で死去した。82歳だった。

 日本相撲協会の放駒理事長(62=元大関魁傑)は、突然の訃報(ふほう)に驚きを隠せなかった。1日午後6時から、東京・両国国技館で暴力団等排除対策委員会に出席。会議中、職員からのメモで事情を知った。「8月いっぱいで、退院されるとのことだったので、まさかという感じでした」。日大を中退して入門した66年当時から、初代若乃花のファンだった。引退後、師匠になってからは、理事長の立場から叱咤(しった)激励された。「土俵の中には、何でも埋まっているんだと言われた。けいこの厳しさを教えられた。当然、やっていきたい」。理事長として、師匠として「土俵の鬼」の教えをかみしめていた。