大相撲八百長問題の解明に当たる特別調査委員会が、新たに3人の八百長関与を認定したことが28日、分かった。谷川親方(37=元小結海鵬)、十両霜鳳(33=時津風)、幕内猛虎浪(26=立浪)の3人。それぞれの師匠の八角親方(元横綱北勝海)、時津風親方(元幕内時津海)、立浪親方(元小結旭豊)がこの日、都内で調査委の聞き取り調査を受けた。

 調査委関係者によると、呼び寄せた師匠は、これまでの調査で八百長に関与したと判断し、処分対象の弟子を持つ場合に限っている。調査委はこれまで、十両千代白鵬、竹縄親方(元幕内春日錦)、幕下恵那司と十両清瀬海の4人の関与を認定。清瀬海以外の3人は自ら関与を認めている。

 この日、聴取を受けた師匠の1人は「本人も否定しているし、証拠もない。関与を認めた誰かが言っているというだけで、クロ認定するなんて乱暴すぎる。家族もいる人間の人生を決めるのに、そんな決め方でいいのか」と憤った。調査委の弁護士に対して、思いを主張したが、聞き入れてもらえた様子はなかったという。

 特別調査委は大筋で合意している処分案で、関与していた力士らに除名や引退勧告など角界からの追放を意味する厳罰を求める。師匠には監督不行き届きで降格などの処分を検討している。4月1日の会合で処分案を最終決定、同日中に開かれる日本相撲協会の臨時理事会で処分が決まる。会議の紛糾は免れそうにない。