小園のデビュー戦に注目していた。少し緊張しているように見えたが、守備に関しては十分1軍レベル。8回2死一、二塁で田村の三遊間への当たりをファンブルしたのは残念だったが、打球への反応、ボールさばき、足の運びともすばらしい。打撃でも見事な初打席初安打を放ったが、初球の148キロストレートに対し、しっかりスイングできた(空振り)ところに非凡さを感じる。

今後どういう起用をされるかわからないが、しばらく先発で見てみたい。調子が上がらない打線への起爆剤の意味があるのだろう。目をつぶって20試合使う、という状況ではないと思うが、それだけの将来性を感じる選手。首脳陣の判断に注目したいところだ。

小園はまず、守備に力を入れてほしい。打てるに越したことはないが、遊撃手に求められるのは、まずは守備力。守りで自身とチームのリズムをつくるくらいのつもりでやるべきだ。もう1つ求めるとしたら、周囲が納得するひたむきさを見せ続けることだ。(日刊スポーツ評論家)