阪神の戦いからは順位が決まるまでは全力で戦い抜くんだという姿勢が伝わってきた。それは投手7人をつぎ込んだ継投にも表れたし、攻撃面では6回の3点目の取り方からもうかがえた。

この回1死から糸原が一失で出塁、高山のカウントが2-2になって、DeNAバリオスから続けざまの一塁けん制が入った。阪神ベンチが次の5球目にかけたエンドランはいいタイミングだった。

高山はゴロヒットのほうがよかったが、詰まった左前打で、形としては一、三塁になった。高山の二盗で二、三塁として北條は遊ゴロ。大和の好プレーによって三塁走者糸原が本塁憤死にあった。

ただ2死二、三塁になった後、梅野の左前タイムリーで貴重な追加点。積極的なエンドランの攻めが、3点目につながったのは大きかった。5回に先制適時打を放った鳥谷の代打策も的中したといえる。

あえていうなら、6回の三塁走者糸原はゴロゴーの指示だったはずで、本塁でクロスプレーになるぐらいのスタートを切ってほしかった。また先発望月の投球も褒められる内容ではない。ここは今後に向けての反省点になった。(日刊スポーツ評論家)