巨人対楽天 7回裏巨人1死一、三塁、追い込まれた際のパーラの構え。投手辛島(撮影・河野匠)
巨人対楽天 7回裏巨人1死一、三塁、追い込まれた際のパーラの構え。投手辛島(撮影・河野匠)

巨人の新外国人選手だが、パーラは長打はそれほど期待できないだろう。むしろ、打率を残しそうだ。2割8分、20本、80打点という印象だ。

粘りを感じたのは7回1死一、三塁の第4打席。追い込まれてから、バットを指2本分短く持ち直していた。結果は中前にしぶとく落ちるタイムリー。状況に応じて工夫をしていた。打席の中で、バットを短く持ち直す外国人選手はあまり記憶にない。現状のスイングでは1発の怖さはなく、得点圏で迎えた時のしぶとさに期待と言える。

モタはしっかり振れるのが特長だ。パーラとは対照的に、どんな時も振り抜くスイングを見せるため、相手バッテリーは恐怖感を抱くだろう。今後、ストライクからボールになる球、特に外に落ちる球への対応が課題になってくる。バットが外から出てくるイメージだけに、内側から出るように修正が求められる。こちらは2割5分、30本以上でよく働いてくれた、という感じではないか。これからの試合でいかに首脳陣にアピールできるか、2人の打撃が楽しみだ。

先発の菅野は新フォームを披露した。どんなイメージになるのか、ネット裏からじっくり見せてもらったが、違和感はなかった。本人もリズム良く投げている感じがした。いいボールを投げており、調整は順調に進んでいる。(日刊スポーツ評論家)

巨人対楽天 7回裏巨人1死一、三塁、中前適時打を放つパーラ(撮影・横山健太)
巨人対楽天 7回裏巨人1死一、三塁、中前適時打を放つパーラ(撮影・横山健太)