矢野阪神は敵地でセ・リーグ5球団と対戦し、4勝10敗と大きく負け越した。7日の巨人戦から5カード連続で本拠地甲子園で戦う。日刊スポーツ評論家の真弓明信氏(66)が巻き返しのキーポイントを語った。

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阪神が開幕からつまずいたのは、本番までの調整がうまくいかなかった結果だろう。なかでも目立ったのはボーア、サンズの新外国人で、いかに日本の投手に対応するかを考えすぎるあまり、自身の打撃スタイルを見失っているようにも感じられた。

2年目の近本にしても好調だった1年前のイメージを思い出せないままイレギュラーなシーズンに入っていったようだった。つまり開幕から得点力が上がらなかったのは、ヨーイドンのときに全体の調整がトップにきていなかったからだろう。

それがようやく普通の状態になってきた。ボーア、サンズも調子を上げてきたし、マルテも打力を発揮している。しかし、わたしはあえて「4番大山」で押してほしいと思っている。昨季はいつも下半身の使い方を指摘してきたが、多少はそれができるようになってきた。

大山の打撃は打つポイントが良くなっている。うまく下半身を使えるようになったから、体を泳がされても、食い込まれても、ボールをとらえることができるようになった。

そもそもポジションがだぶってくるのはチーム編成の問題だが、マルテとの兼ね合いはあっても、ここは大山を育てたい。

6月23日、凡退しベンチに戻るボーア(中央左)。中央は腕組みする矢野監督
6月23日、凡退しベンチに戻るボーア(中央左)。中央は腕組みする矢野監督
主な阪神野手成績
主な阪神野手成績