もったいない1敗になりました。バンテリンドームの中日戦は競り合いになるケースが多く、よりソツのない野球が求められます。走塁、守備にミスが出ると負けという典型的なゲームでした。
決勝点も7回2死満塁から、藤浪の押し出し四球だった。これが3戦連続の失点です。ゲームの流れを変える大事なリリーフが“負の藤浪”が顔をだして役割を果たせなかったのは残念でした。
攻撃面では、5回1死から近本が右前打を放ったが、あそこは二塁を狙ってほしかったですね。右中間寄りに弾んだ打球で、仮にアウトになっても仕方がなかったし、あれももったいないプレーでした。
気がかりは、4番大山の内容です。1回2死二塁で見逃し三振、3回2死二、三塁の場面はライナー性の打球を中日右翼手・加藤翔の好守に阻まれた。その後も6回が中飛、8回は三ゴロでした。
大山の打席から感じるのは思ったようにバットのヘッドが出てこないことです。本人に疲れがあるから体にキレがないのかもしれませんが、昨年に比べて投手寄りに入っているヘッドがうまく出てこない。
この時点でフォームを修正するのは難しい。ここはバットを短く持ったり、打席に立つ位置、タイミングの取り方を変えてみるなど工夫をしながら結果をだして乗り切るしかないでしょう。
巨人、ヤクルトと5ゲーム差になったが、特にヤクルトは不気味です。この状況が夏過ぎなら慌てるかもしれませんが、阪神野球を貫きながら目の前の勝ちをとっていくこと。切り替えてカード3戦目に臨んでほしいですね。(日刊スポーツ評論家)