ロッテの益田直也投手(33)が「日本生命生命セ・パ交流戦」のDeNA戦で今季18セーブ目を挙げ、通算200セーブを達成した。プロ野球史上10人目で、球団としては228セーブの小林雅英以来2人目。672試合目での達成は史上最遅となった。

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ドラフト4位で入った益田が、同期の中でロッテ一筋でずっと最後まで活躍して、本当に素晴らしいと思います。僕も本当にうれしいです。(※2011年のドラフトは12球団最少の4人=1位藤岡貴裕2位中後悠平3位鈴木大地)。

プロに入ってきた時は、真っすぐには力があるけど、変化球はスラーブと、それからシンカーもあったのかな? 球種はそれくらいでした。

力のある真っすぐに加え、速いスライダーなどを覚え多彩な変化球で打者の反応を見ながら投球術をマスターして。そこから成長したのが印象的です。

一番思い出されるのが、コーチに怒られたのか、自分へのふがいなさかわかりませんが、ロッカーで泣いていた姿です。本当に初々しくて。

もちろん、僕は慰めたりなんかしませんよ。冷たく聞こえるかもしれませんが、プロでは誰も助けてくれない。自分ではい上がって、主力の仲間に割って入ってこなきゃ、消えちゃうんです。あの時くじけなかったから、今の200セーブがあるんですよ。

益田は強いんです、メンタルが。なぜって、僕にブチ切れられながら、それでも食らいついてきたんですから。そりゃあ、気持ちは強いですよ。何度ブチ切れたんだろう? でも、益田は逃げなかったですね。

力のある真っすぐとシンカーだけじゃ、200セーブはたどりつかないですよ。やっぱり、強い心がないと。今の時代なら、僕のブチ切れは、パワハラって言われたかもしれませんね。でもこっちも必死、益田も命懸けだったと思います。

だから、こっちも一切の手加減なしで。真剣勝負で益田にはぶち切れたし、それだけぶつかって行ける強いやつでした。

タフな心に、強い体。あと50セーブ、行けるよ。一気に名球会に入ってほしい。まっすんならできる。ロッテ生え抜きでの名球会入りは、本当に誇れる。絶対にそこまでたどりついてほしい。応援してます。(日刊スポーツ評論家)

DeNA対ロッテ 200セーブを達成し、観客の声援に応えるロッテ益田(中央)(撮影・河田真司)
DeNA対ロッテ 200セーブを達成し、観客の声援に応えるロッテ益田(中央)(撮影・河田真司)