23年春開業の日本ハム新球場エスコンフィールド北海道を取り上げる長期連載「Go for HOKKAIDO BALLPARK」では、建設が進み、その姿を見せつつある新球場の概要を定期的に紹介する。第1回は12球団初となる球場敷地内の分譲マンション「レ・ジェイド北海道ボールパーク」(レジデンス)を特集する。

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直線距離はわずか80メートル。着々と工事が進む新球場と目と鼻の先で12球団初となる球場敷地内にレジデンスの建設が進む。地上14階、総戸数118戸。前例のない居住空間が北の大地に建てられようとしている。

購入者には球場へのフリーパス10年分が付与される特典もあり、8月中旬の発表直後から問い合わせが殺到している。資料請求だけで3200件(20日現在)を超える。新球場の命名権を取得した不動産業の日本エスコン(東京)首都圏開発事業部の長嶋俊彰・首都圏企画販売グループ長(42)は「びっくりしています。それだけ全国の方が注目されているのかなと思う」と驚きを隠せない。BIGBOSSこと新庄剛志監督(49)の就任効果も後押ししている。

購入を検討している人の約2割は東京を含む関東在住だという。東京など首都圏で3LDKの物件購入となれば60平方メートル台が一般的だが、建設されるレジデンスには専有面積100平方メートル以上の物件もあり、全体の3割を占める。

日本エスコンでは北広島駅周辺の再開発も手がけており、ボールパークを含め道内はもちろん、全国から大きな注目を集めている。国土交通省が調査した21年地価公示で、住宅地変動率10位以内に4カ所ランクインした。

レジデンスの完成はボールパーク開業と同時期の23年3月上旬、同下旬の入居開始を見込んでいる。来年1月には北広島市内でモデルルームが一般公開される予定。「街が変わって、人が増えて、便利になって、みなさんに喜んでいただけたらうれしい」と長嶋グループ長。気になる販売価格は果たして-。専有面積によって変動はするが、札幌市内の新築マンションでは3LDKで販売価格5000万円台~1億円の物件も存在する。市場価格が上昇傾向にあるだけに、高額な物件があっても不思議ではない。【山崎純一】

◆レ・ジェイド北海道ボールパーク間取りメモ 1LDKが19戸、2LDKが24戸、3LDKは75戸。そのうち住戸専有面積100m2を超える3LDKの物件は36戸と全体の3割を占める。

◆エスコンフィールド北海道 建築面積5万平方メートル、収容人数は3万5000人で、日本初開閉式屋根付きの天然芝球場。両翼は100メートル(予定)。地下2階の掘り込み式のフィールドから、地上6階まで観客エリア。ガラス張りの巨大な壁があり建物中層部にテラスや屋上庭園などを造る。レフト側の4階層のビル内には、温浴施設などを設置し、球場内外には子どもたちが楽しめる「遊び場」エリアを展開する。

「レ・ジェイド北海道ボールパーク」のダイニングキッチン(撮影・山崎純一)
「レ・ジェイド北海道ボールパーク」のダイニングキッチン(撮影・山崎純一)
「レ・ジェイド北海道ボールパーク」のリビング(撮影・山崎純一)
「レ・ジェイド北海道ボールパーク」のリビング(撮影・山崎純一)
「レ・ジェイド北海道ボールパーク」(右)のイメージ図(株式会社日本エスコン提供)
「レ・ジェイド北海道ボールパーク」(右)のイメージ図(株式会社日本エスコン提供)
株式会社日本エスコン 首都圏開発事業部 首都圏企画販売グループ長の長嶋さん(撮影・山崎純一)
株式会社日本エスコン 首都圏開発事業部 首都圏企画販売グループ長の長嶋さん(撮影・山崎純一)
令和3年地価公示 住宅地変動率上位順位表
令和3年地価公示 住宅地変動率上位順位表