DeNAの指揮官と新戦力が、意外なところでつながっていた。エドウィン・エスコバー投手(25)がトレードで日本ハムから新加入した。7月8日の中日戦では、8回から登板し早速デビュー。直球を中心に3者凡退に抑え、リリーフの戦力として加わった。ベネズエラ出身の新助っ人は、同郷のアレックス・ラミレス監督(42)とタッグを組むことになったが、エスコバーの父親と同監督が、かつてのチームメートだったのだ。

 同監督のプロ1年目となった91年に、メジャーリーグ・インディアンスで、遊撃手としてプレーしたのがホセ・エスコバー氏(56)だった。「ショートで素晴らしい選手だったよ」と、同監督は当時を思い出していた。3月に行われた日本ハム-DeNAのオープン戦で、初対面したエスコバーから「僕の父親が一緒にプレーしていたんだけど覚えていますか」と自己紹介を受け、同監督も驚いていた。

 世代を超えて、海を越えて、選手と監督として、異国の日本のチームで戦うことになるとは、不思議な縁。エスコバーの親戚にはメジャーでプレーしている選手がおり、いとこのケルビン・エスコバー(41)はブルージェイズの元投手で、アルシデス・エスコバー(30)は今もロイヤルズにショートとして所属。同監督のもとには親戚たちからメールでの連絡もきたという。

 エスコバーは「監督からは『とにかく一生懸命やって、野球を楽しめ』と言われている。DeNAは若い選手が多く、野球を楽しんでいる。すごくいい雰囲気。初回からいつでもいける準備をしたい」と、縁を感じながら期待に応えるつもりだ。【DeNA担当=栗田成芳】