ほっともっと神戸から約400メートル西側に離れたところに、かつてのオリックス選手寮、旧青濤館(せいとうかん)はある。1991年の完成以来、数多くの名選手を輩出してきた。17年3月、大阪・舞洲に新たな選手寮が完成して、その役目を終えた。

オリックスの選手寮だった旧青濤館(2017年1月9日撮影)
オリックスの選手寮だった旧青濤館(2017年1月9日撮影)

 9日巨人戦の前に閉鎖されている旧青濤館の前まで行ってみた。「立入禁止」の看板が掲げられ、敷地内はもちろん、ガランとしていて無人。この建物は今後どうなるのか…? 球団関係者に聞いてみた。

 「何度か入札はしていると思う。いつ決まってもおかしくない」

 すでに球団の手からは離れており、取り壊されてマンションになる可能性が高いという。

青濤館406号室はイチロー部屋のまま(2013年5月22日撮影)
青濤館406号室はイチロー部屋のまま(2013年5月22日撮影)

 この旧青濤館だが、イチローが住んでいた406号室には「鈴木一朗」のネームプレートが飾られたまま、最後まで空室だったことでも有名。玄関横には95、96年の優勝を記念して植樹された木も残る。時代の流れはあらがえないが、歴史の一部がなくなってしまうようで寂しい。【オリックス担当 桝井聡】