楽天の選手だけではない。スタッフの心に星野さんは生きている。1月に星野仙一さんが死去した。70歳だった。3日の日本ハムとの本拠地開幕戦では、マウンド後方に星野さんの代名詞とも言える「77」が貼付された。楽天生命パークのグラウンドの整備、管理を行う阪神園芸の森本剛志さん(43)は「星野さんは本当にオーラがすごい人でしたね」と懐かしんだ。

 同球場の天然芝化に伴い、16年から仙台に常駐する。星野さんが阪神で監督を務めていた時代は、甲子園球場でよく顔を合わせた。「元気か」と声を掛けてもらうことが日常だった。星野さんが楽天で副会長となっても、それは変わらなかった。森本さんは「『いつもありがとうな』と言ってもらえて。本当にありがたかった」と励みに頑張ってきた。

 マウンドに記された「77」。石灰で丁寧にかたどられた。準備を行った前日2日に「風が吹かなければいいんですけどね」と空を見上げた。午後4時から始まった当日の試合は、快晴に恵まれた。「良かったです」と晴れやかな表情を浮かべている姿が印象的だった。楽天に関わる、さまざまな人が今季の優勝を願っている。【楽天担当・栗田尚樹】