開幕直前の3月27日、育成4年目の堀内汰門捕手(21)が支配下登録された。14年育成ドラフト4位。故障者続きの捕手陣の中、わずかなチャンスをつかんだ。ソフトバンクは14年育成ドラフトから17年育成ドラフトまで25選手を指名。その中から初めて支配下登録を勝ち取った。

 プロ野球選手のカードを発行しているベースボールマガジン社では、入団会見の写真をもとにした「ルーキーエディション」というシリーズで育成選手もカード化している。14年まではシーズン中に発行される各球団別のシリーズで、プレー写真が描かれたカードも発行されていたが、堀内たちがルーキーの15年版からは「ルーキーエディション」のみとなった。

 これまで堀内のカードはバットを背負ったポーズの1枚のみ。「たまにサインくださいってファンの方が来ますけど、プレー写真の方がかっこいいですよね」と笑う。今季は背番号「39」のプレー写真のカードが発行される。すでに同社のカメラマンがしっかり練習中の写真を撮影している。

 育成2年目以降はカードも発行されない。堀内の同期はすでに4人が退団した。たかが、紙切れ1枚の話かもしれないが、育成と支配下の格差を感じる。苦労を重ねプロ野球選手になった堀内のカードが楽しみだ。【ソフトバンク担当=石橋隆雄】

18年3月6日、加治屋のワンバウンドの投球で負傷するソフトバンク堀内
18年3月6日、加治屋のワンバウンドの投球で負傷するソフトバンク堀内