ジャイアンツアカデミーのコーチに就任した山口鉄也氏(35)が“育成魂”を胸に、第2の人生をスタートする。昨シーズン限りで現役を引退。現役生活が一区切りしたことを機に、真っ先に向かったのはパソコン教室だった。「仕事で使うこともあると思いますし、勉強しておかないと周りに迷惑をかけちゃうかなと思って」と話した。

サラリーマン、OLの間で流行する「朝活」も始める。原則10時出社だが、その前に週2回のペースで英会話の授業を受講する。横浜商卒業後、大リーグのダイヤモンドバックス傘下でプレー。現在も簡単な会話は可能だが、英語習得で仕事の幅を広げる。空き日にはジムでトレーニングし、体づくり。現役時も早出練習を敢行したが、引退後は“文武両道”を目指す。

山口氏 育成選手1年目の時、小谷コーチから「誰よりも練習しなさい」と助言をいただいた。そのおかげで今があります。アカデミーのコーチは1年目なので、原点を思い出して、頑張っていきたいです。

巨人では13年間で2度のリーグ3連覇に貢献し、第2回WBCでは世界一に貢献した。プロ野球記録の9年連続60試合登板も達成したが、同氏は「過去は過去。大事なのは今ですから」と話した。「子供たちに野球を教えることは楽しみですし、パソコンも英語も頑張りたいです。もちろん育児も」と2児のパパの顔ものぞかせた。【久保賢吾】