3回表楽天2死、中越えにプロ初本塁打を放つ辰己。投手本田(撮影・鈴木みどり)
3回表楽天2死、中越えにプロ初本塁打を放つ辰己。投手本田(撮影・鈴木みどり)

<西武4-8楽天>◇6日◇メットライフドーム

楽天のドラフト1位ルーキー辰己涼介外野手(22)が、三木谷浩史オーナーが見守る「御前試合」でプロ1号を放った。

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「どちらかというと、外国人みたいな打者になりたい」。辰己の理想型は、大学時代に見たある打者の映像が原点だ。「メジャーでバリバリのスラッガーだったはず。名前は忘れました」と笑うが、まず構えからインスピレーションを得た。「ドッシリして軸がぶれない。意外と理にかなったスイングをしてる」。大振りして、ただ飛ばしたいわけではない。「しっかり振った方が内野手も身構えて1歩目が遅れる。(結果的に)内野安打も増えると思うんです」と力説する。

「フライボール革命」への理解が深いオコエとは、バットを入れる角度など打撃談議を交わす。貪欲な探求心の一方で「『バレルゾーン』って何ですか?」と真顔で聞く感覚派の面もある。「僕、結構指導者に嫌われるタイプだと思うんです。基本、言うことを聞かないんで」。硬式でプレーした中学時代、両親には早々に木製バットをねだった。プロを見据え、自分なりに考えて取り組んできた。2軍落ちも経験し、送られてきた助言を整理。もがきながら前に進んでいる。【楽天担当 亀山泰宏】

プロ初本塁打を放った楽天辰己(右手前)は西武に勝利しオコエ(左)とハイタッチ(撮影・鈴木みどり)
プロ初本塁打を放った楽天辰己(右手前)は西武に勝利しオコエ(左)とハイタッチ(撮影・鈴木みどり)