<オープン戦:ソフトバンク4-5阪神>◇2月29日◇ペイペイドーム

ソフトバンクは、阪神との無観客試合に1点差で負けた。試合後、王球団会長は「無観客だとちょっとね。しょうがないね。どこのチームも同じだからね」と言って、マスク姿で球場を後にした。

「新型コロナウイルス感染防止」のため無観客試合となり閑散とするペイペイドームの正面入り口(撮影・栗木一考)
「新型コロナウイルス感染防止」のため無観客試合となり閑散とするペイペイドームの正面入り口(撮影・栗木一考)

この日から球場名は「ペイペイドーム」になった。当初は土、日の阪神2連戦とあって、計8万人近い観客動員を見込んでいた。だが新型コロナウイルス拡散防止のため、球界で無観客試合を決定。何ともやるせない気持ちは残った。今後の状況によるのだろうが、3・20開幕も微妙だろう。ウイルス拡散の危険回避が一気に進まなければ、延期もやむを得まい。あらためて早期終息を願うばかりだ。

無観客で行われたソフトバンク対阪神のオープン戦(撮影・前田充)
無観客で行われたソフトバンク対阪神のオープン戦(撮影・前田充)

この日を含めて本拠地での無観客試合は9試合。ホークス球団も対策に苦労したようだ。球団からリリースされた感染予防措置は<1>監督、コーチ、選手、チームスタッフらの選手エリア入室前の検温実施。<2>試合に直接関わらない球団社員のグラウンド付近の立ち入り禁止。<3>報道陣へのゾーニング実施による取材規制(国際大会仕様)とマスク着用等のお願いだった。特に球団社員の選手エリア立ち入りについてはA(立ち入り可)B(条件により可)C(不可)と3つのランク分けをした。ちなみに王球団会長でさえ、Bランクだった。Aランクの社員は逆に球団事務所への立ち入り不可とし、徹底した拡散防止の「すみ分け」を図った。6日に予定されていたソフトバンク本社での激励会も中止が決まった。開幕前のチーム決起集会も中止する可能性が高いという。

選手たちは調整に必死なのだろうが、やはり「士気」はいまいち上がらない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】