<ソフトバンク2-7日本ハム>◇27日◇ペイペイドーム

還暦を迎えた日本ハム栗山監督に、気前よく? 白星をプレゼントしてしまった。ソフトバンクは今季初対決で3連勝。昨年からの連勝を11に伸ばしていたが、それも止まった。いずれ連勝は止まったのだろうが、課題の「四球禍」では工藤監督も頭が痛かろう。王球団会長は監督時代から「投手は制球力、打者は選球眼」と口酸っぱく言っていたが、処方箋はなかなか見つからない。

ソフトバンク対日本ハム 1回表、渡辺に先制打を浴びてベンチへ戻る笠谷(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対日本ハム 1回表、渡辺に先制打を浴びてベンチへ戻る笠谷(撮影・岩下翔太)

打線も沈黙した。2得点はグラシアルの内野ゴロの間と甲斐の犠飛。打線は水ものと言う。相手投手を攻略できないこともある。打線全体は上昇機運に乗っているものの、期待の男のバットが開幕から湿り続けているのが気になる。試合前、報道陣に対応した小久保ヘッドコーチは渋い表情で言った。

ソフトバンク対日本ハム 4回裏、ソフトバンク周東は二盗に成功(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対日本ハム 4回裏、ソフトバンク周東は二盗に成功(撮影・梅根麻紀)

「あとは(周東)佑京君かな。何とか克服してもらいたい」

昨年に比べスイングスピードや打力は上がっているが、結果がついてこない。自慢の走力を武器に「リードオフマン」として期待しているだけに、小久保ヘッドも歯ぎしりの日が続く。この日の試合前の打撃練習でも、周東が打撃ケージに入るとネットに張り付いた。ホークスでは小久保ヘッド、打撃コーチらが選手への助言を統一しているという。各コーチが違った助言をすれば、選手が混乱するからだ。宮崎キャンプから取り入れた指導法だが、周東の復調への処方箋も見つかっていないようだ。打率は2割。この日は四球で歩いて4個目の盗塁を決めたが、快音は聞かれず。個人的には、周東に飛球はいらないと思うのだが…。【ソフトバンク担当 佐竹英治】