楽天のドラフト2位、安田悠馬捕手(21=愛知大)の初めてのプロキャンプは第3クールまで進んだ。12日には阪神との練習試合(宜野座)で実戦デビュー。「あまりよくなかった」という自己採点ながら、ベンチでメモを取りながら試合を見たり、4投手と組んで二盗を刺すなど、実りも多かった。

日数を重ねて、さすがに疲労も見えてきた。どんな方法で休養しているのだろうと思い、休日の過ごし方を尋ねてみた。

「休日ですか。睡眠と-。あとは、人狼ゲームみたいなのをちょっと」

人狼ゲームとはざっくり言うと、「村人」と村人になりすました「人狼」の2チームに分かれ、身分を明かさずに会話から推理して自陣勝利を目指すゲーム。心理戦で、コミュニケーション能力やウソを見破る力が必要になる。

当然1人ではできない。が、コロナ禍では大人数で集まることもできない。聞くと、宿舎の各部屋をオンラインでつないだのだという。

「辰己さんとか武藤くんとか、あとは同期のメンバーでやりました。辰己さんがめっちゃ強いです。どんな時でも動じないんで」

ほんの3年前までは、キャンプの休日といえば釣り、ゴルフ、買い物に外食と、皆が自由に羽を伸ばしていた。しかし近年は、せっかくの沖縄も気軽に出歩けない。窮屈さもあるかと思う。だが年齢もポジションも入団年もバラバラなメンバーが、しっかり物理的なディスタンスを保ったまま親睦を深めていた。

安田は人狼、強いんだろうか。

「自分は結構弱いんで、もっと教わりたいです、辰己さんに。平常心を学びたい」

ゲームといえど、何事にも動じない心は、磨けば野球に役立つかも? しれない。【遊軍=鎌田良美】