<ソフトバンク2-4日本ハム>◇8日◇ペイペイドーム

延長戦にもつれ込んで、ガッツポーズを決めたのはソフトバンクのBIGFACE藤本監督ではなく、敵将の日本ハムBIGBOSS新庄監督だった。三塁ベンチを飛び出し、殊勲の決勝2ランを放った石井を三塁ベンチ前で両手を広げて迎え入れた。

ホークスにとっては痛い敗戦だ。七夕だった前夜(7日)は仙台で楽天に敗れた。2点を追う7回に育成から支配下登録された中村亮を4番手でマウンドに送り込んだ。プロ初登板の極度の緊張もあったろう。結果は長短4安打などを許し3失点。嘉弥真、藤井がコロナ陽性の影響で中継ぎ陣も苦しい台所事情があったかもしれないが、終わってみれば試合を決定づける痛恨の3失点となっただけに、クエスチョンマークの残る継投起用だったように思う。まあ、終わったことは切り替えて、日本ハム3連戦で取り返せばと思っていたのだが…。終盤に2点差を追いついた。この日から本拠地ペイペイドームで始まった「鷹の祭典」のお祭りムードに乗って、延長まで持ち込んだのだが、ハラハラドキドキの終幕は、あっけない被弾で終わってしまった。

コロナ陽性だった村上打撃、本多内野守備走塁、村松外野守備走塁の3コーチがこの日からチーム復帰。計18人に上るコロナ陽性者を出してロッテ、西武の2試合が中止。チーム活動停止を経て所沢、弘前、仙台と続いた遠征では3勝1敗。逆境を乗り越えていただけに何とか白星を手にしてほしかったのだが…。

チームは午前の便で仙台から空路福岡に戻った。当日移動ゲームでは疲れも蓄積していたろう。前回の対戦からペイペイドームでは日本ハムに2連敗。最下位チームにそうそう甘い顔はしておれない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

勝ち越し本塁打に万歳して石井を迎える日本ハム新庄監督(撮影・梅根麻紀)
勝ち越し本塁打に万歳して石井を迎える日本ハム新庄監督(撮影・梅根麻紀)