ヤクルトの新助っ人パトリック・キブレハン外野手(32)が、8月19日の再昇格以降、好調です。

日本の野球やチームの雰囲気にもすっかりなじんできたようで、シーズン最終盤へ向けて、さらなる活躍に期待がかかります。

5月末に途中加入したキブレハンは、7月5日に初昇格も、5試合で10打数無安打に終わり、同17日に登録抹消。「自分にプレッシャーをかけてしまった部分があって、焦りもあった」と振り返ります。その後は2軍調整となりましたが、ここでしっかり周囲とコミュニケーションをとって取り組んだことが生きたと言います。「戸田でのチームメート、スタッフ全員、すごく温かく迎えていただいて、本当に素晴らしいと思います。日本の野球の違いとか、文化の違いとか、いろいろ教えてくれた。それが理由で今、結果が出ているのかな」と感謝。内川や中山から日本語も教わったようで、お気に入りのフレーズは「メッチャ、オナカスイタ」だそうです。

8月19日の再昇格後は、同20日の中日戦で来日初安打を含むマルチ安打。「初ヒットを打ってからプレッシャーが少しほぐれた。それからリラックスしてプレーできたよ」と、同27日DeNA戦では、来日初本塁打を含む3発の大活躍で、初のお立ち台に上がりました。東京五輪米国代表だったキブレハンにとって、横浜スタジアムは決勝で日本に敗れた舞台。いい思い出はなかったようですが、村上から「今日の活躍でいい思い出もできたじゃん」と声をかけられ、マイナスイメージも払拭(ふっしょく)できたようです。

また東京五輪でもチームメートだった守護神マクガフからは来日前からアドバイスを受けており、現在も試合前のアップから笑顔で会話を交わすなど、仲の良さがうかがえます。「どんな起用でも準備して、いつでもいける状態にブラッシュアップするのが自分の役割」と語るキブレハン。勝負どころの9月も、新助っ人のバットに注目です。【ヤクルト=鈴木正章】

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