中日土田龍空内野手(19)が来季のレギュラー取りを目指している。今季は不振にあえいだ京田らを退け、後半から遊撃に定着。出場62試合のうち、チーム最多の57試合に遊撃で先発出場した。立浪監督の誕生日でもある8月19日ヤクルト戦(バンテリンドーム)では、同点の9回無死満塁で初のサヨナラ打を放つなど、打率2割4分8厘ながら勝負強さを見せつけた。

シーズン終了後も、宮崎でのフェニックスリーグに参戦し、秋の沖縄キャンプにも参加。立浪監督も「成長を感じた」と、線が細かった高卒2年目が見せる成長曲線に目を細めた。

12月から1月にかけては、地元滋賀県で自主トレに励む予定。「体を大きくする期間だと思っている。大きくする中で野球につながる筋肉とかを鍛えないといけない。いろいろ研究してやらないといけない」。今年は58安打中、二塁打以上の長打は8本。長打率は2割9分にとどまった。「相手に怖い印象を与えられなかった。来年は長打も打てる選手になりたい」。シーズン中に68キロまで落ち込んだ体重を75キロまで戻した。筋肉量を増やして、さらに2キロ増やしての2月キャンプインを見据えている。

来季の目標に143試合の「フル出場」を掲げる。今年のドラフトでは2位明大・村松開人内野手(21)をはじめ、大学、社会人などの即戦力内野手4人が加入。「正直、びびっている部分もある。負けられない。来年レギュラー勝ち取って頑張りたい」を引き締める。

現在は45を背負うが、フル出場の先に1桁背番号も見えてくる。「(自分から)言いたい気持ちはない。球団から(変更を)言ってもらえるような結果を出す。そんな選手になりたいです」。現時点で中日の1桁空き番号は「0」「1」「6」「9」。ゴールデングラブ賞も夢見る19歳のモチベーションは、山ほどある。【中日担当 伊東大介】