オリックス小木田敦也投手(24)がプロ初勝利を挙げた、4月30日ロッテ戦(京セラドーム大阪)の試合後。同じ98年生まれの山崎颯一郎投手(24)が、囲み取材でつぶやくように言っていた。「1人足らんのですけどね…」。

山本由伸投手(24)、宇田川優希投手(24)、小木田、山崎颯の4人はともに同学年。「小木田世代」というワードで、ファンの間でも呼ばれて親しまれている。「小木田世代」と言い始めたのは、宇田川だという。山崎颯の言った「1人」とは、その宇田川。現在、上半身のコンディション不良で2軍調整を続けている。

開幕は山本、山崎颯、宇田川が1軍スタート。4月23日に宇田川が出場選手登録を抹消され、小木田は同29日に今季初の1軍昇格となったため、まだ4人がそろっていない。

開幕前にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加していた山本、山崎颯、宇田川の3人。小木田はプロ初勝利を挙げた際、「負けたくない」と思いを隠さずに明かした。

「プロ入り前までも由伸(山本)とかを見ていたので、すごいやつらが同級生にいるんだと思っていて。入ってからも(3人が)どんどん進化しているし良くなっているので、負けたくない気持ちがあるし、みんなジャパンに入っている。自分も、なんか分からないですが『小木田世代』と呼ばれているので、自分も今年1年通して活躍したい、負けたくない」

良い仲間であり、良いライバルという理想の関係。山崎颯は小木田の初勝利を「世代の代表なので。自分のことのようにうれしいです」と喜んでいた。

まだシーズンは始まったばかり。宇田川が戻って「小木田世代」が全員集合すれば、さらにチームは厚みを増すはずだ。【オリックス担当=磯綾乃】

オリックス対ロッテ 11回に登板するオリックス小木田(2023年4月30日撮影)
オリックス対ロッテ 11回に登板するオリックス小木田(2023年4月30日撮影)