ソフトバンクが、最下位日本ハムに逆転負けした。前日9月30日は中村晃のサヨナラ弾で劇的勝利を飾ったが、その勢いを10月初戦につなぐことができなかった。ホークスは10安打を放ったが、日本ハムは2本。それも3回、田宮の2号3ランは2四球が絡んでの逆転アーチ。まさに痛恨弾になってしまった。

2位死守へ戦いを続けるホークスには、大きなプレッシャーもあるだろう。すでに来季続投が決まり、チーム再建へ大きくかじを切った新庄ハムとは選手起用の意味合いや戦術も違うかもしれない。それでも「若手」が必死に結果を出そうとアピールする姿は、両チームとも変わりない。

「僕はキャッチャーとして試合に出たい。もっと頑張ります」。逆転弾のプロ5年目の日本ハム田宮のコメントを聞いて、同じ境遇にいるソフトバンク谷川原の姿が重なった。プロ8年目。3番手捕手ながら、守備力も買われ、外野起用も少なくない。「もちろん、来年も捕手として勝負したい。そのためにももっと打撃でアピールしないと」。1点差に迫った6回2死二塁で1番三森の代打に送られた。上沢の129キロのカーブに見逃し三振に倒れた。そのまま中堅に入ったが、9回の2打席目も右飛に倒れ、唇をかんだ。

この日は新人吉田が1軍初昇格。9回、代打でプロ初出場も、空振り三振に倒れた。若手は最終戦まで激しいアピール合戦を繰り広げる。2安打の井上もそうだが、若鷹たちには来季へ向けたサバイバル戦で存在感を示してもらいたい。

ソフトバンク対日本ハム 9回裏ソフトバンク無死、打席へ向かう吉田(撮影・冨田成美)
ソフトバンク対日本ハム 9回裏ソフトバンク無死、打席へ向かう吉田(撮影・冨田成美)