スコアブックへのスタメン記入で、最近気を付けていることがある。阪神佐藤輝明内野手(26)の守備位置だ。23、24年は三塁で固定。22年以来の外野を任されている今季も、書き慣れた「5」をついつい書きそうになってしまう。
5月25日中日戦(バンテリンドーム)。佐藤輝が「4番左翼」で今季初の外野スタメン出場を果たした。その9回の守備。1死から、代打福永の強烈な当たりが左翼へ飛んだ。
佐藤輝は一瞬目測を誤ったようにも見えたが、すぐさま背走。しかし頭上への打球を、間一髪のところで捕球できなかった。ただ、ワンバウンドでフェンスに当たった打球を素手でつかむと、間髪無く二塁へスロー。「ベアハンド」で正確なノーバウンド送球を見せ、球場をざわつかせた。
筒井外野守備走塁チーフコーチは「輝明は運動神経がいい。ああいったところは、ベアハンドで捕るとかというのも得意だし」と送球についての驚きは少ない。それよりも一瞬遅れながら、あと1歩のところまで打球に追いついたところに驚いたという。
「逆に(方向を)切ってしまったのに、あそこまで行った方が驚きましたね。完全に頭を越されると思ったのが『もしかしたら』というタイミングまで持っていった」
筒井コーチいわく「外野・佐藤輝明」の優れている部分のひとつが、打球に対する反応や感覚だ。「打ち方とか体勢を見て『前だな』という、その感覚や反応というのはすごく良い」。 打者のスイングなどから打球を予測。1歩目の動きにつながる、外野手にとって大きなスキルだ。仮に目測を誤ったとしてもそれを補う脚力、強肩を持ち合わせていることも大きい。
「肩もあるし、動きもいい。スケール感があるんでね。ダイナミックなプレーヤーになると思う」
現在は右翼を任される中、いまだ外野での失策は無い。高い身体能力を生かした豪快なプレーに、今後も注目していきたい。【阪神担当 波部俊之介】




