早実・清宮幸太郎内野手(2年)が明治神宮大会決勝で敗れたものの高校通算76号となる本塁打を放った。来春センバツ出場が確実の注目スラッガーをプロ通算165勝投手、野球評論家の西本聖氏がチェックした。

 -履正社との決勝戦。第1打席で134キロの直球を右翼席へ運んだ

 西本氏 パワーがすごい。真っすぐには強いなという印象を受けた。一方で変化球をどう打つのかを見たかった。

 -東京大会決勝では日大三の左腕、桜井投手の鋭いスライダーに5打席5三振を喫した

 西本氏 タメがつくりきれない。変化球に対して間が取れていないなと感じた。1、2、3で来るタイプ。曲げられたり、抜かれたりすると対応が難しいのかなと。軸足の左足に体重が乗る時間が短い。ピッチャーに例えるなら走者を一塁に置いた時のクイック投法で打っている感じ。ただ直球には差し込まれても詰まってもスタンドまで持って行ってしまう。それだけパワーとスイングスピードが速い。その点に関してはずば抜けていると思う。

 -清宮の後を打つ4番野村大樹内野手(1年=右打ち)は変化球をスタンドまで運んでいた

 西本氏 彼の方が変化球に対して右足でタメをつくることができている。ボールを引きつけて打っているように感じる。柔軟性があるのかなと思う。

 -ゴジラこと松井秀喜と比較して

 西本氏 松井の方がドーンと構えていたような気がする。清宮は「打ちたい」という気持ちが前に出ている感じ。

 -来春センバツでも清宮は徹底マークされる

 西本氏 打つ打たないは別にして、レベルの高い投手の変化球にどう対応していくのか非常に興味がある。今後、どういうバッターに成長していくか、投手への対応の仕方や姿でそれが徐々に見えてくるのではないか。