風ニモマケズ、旋風ニハサカラワズ-。稗貫(ひえぬき)農学校時代に詩人で童話作家の宮沢賢治が1921年(大10)~26年春まで教壇に立った花巻農が、地元勢の快進撃に続いた。

 6-0の快勝。花巻市内にある単独チームの5校すべてが3回戦に進出し、旋風が起きた。右横手投げのエース菊池宜伸(3年)は「意識していました。負けられない思いでした」と、地元ライバル校を刺激にして、8回2/3を無失点に抑えた。国保陽平監督(28)も「関係者から花巻がみんな残っているよ、と言われました。中学時代の同級生が他校にいる選手も、それを大いに感じている」と話した。

 連合を含む花巻6校の大トリを務め、地元の花巻球場で初戦突破。87年以来28年ぶりのシード校だが「自分たちのやることは変わりない」と、菊池に気負いはない。