プロ注目右腕の熊本工・山口翔投手(3年)が、自己最速を更新する151キロをマークして初戦を突破した。

 序盤こそ力を抜いて140キロ前後と制球力重視の投球だったが、要所で実力を発揮。無死二塁のピンチで自己最速タイの149キロ(結果は四球)を出すと、最終回の2死走者なしから9番打者の3球目に151キロをたたき出した。4球目も150キロ。結局、スライダーで空振り三振に仕留め、3安打2失点完投勝利を挙げた。

 「あと1人だなというのと、最後にもう1度気を引き締めるつもりで投げたら、スムーズにタイミングよく力が伝わった感じがあった」と最後の最後で武器である速球を披露。バックネット裏につめかけた国内11球団のスカウトらに成長ぶりをアピールし「初戦は難しかった。これから徐々に上げていきます」と気合を入れ直していた。