ワイドなゾーンに要注意-。19年ぶり出場の北北海道代表・滝川西は10日、兵庫県内で約2時間半、汗を流した。12日の初戦・仙台育英戦に向け、ストライクゾーンの確認を行った。スタメンメンバーによる打撃練習前、小野寺大樹監督(41)が打席の前に座り、ベースの上で自らボールを動かし説明。試合を2日後に控え、改めてストライクゾーンを分析し共有した。

 指揮官は「甲子園ではストライクゾーンが広いと感じる。以前、審判をやっていた時にも話を聞いたこともある」。時間は約5分と短いながらも、ナインはしっかり頭に入れた。堀田将人主将(3年)は「テレビで試合を見ていても感じる。アウトコースが1個分ずれるイメージ」と警戒した。バッテリーは逆手に取る。エース右腕鈴木愛斗(まなと、3年)は北大会4戦で四死球が7個。制球力が最大の武器だ。女房役の細矢翔平捕手(3年)は「愛斗は器用。外への変化球を出し入れして、打ち取りたい」と想定した。

 甲子園の今大会は、この日まで延長戦2試合、9回2死からの3点差逆転など熱戦が続いている。「何が起こるかわからない。気を引き締めたい」と堀田主将。どんな場面でも冷静に対応していく。【西塚祐司】