第99回全国高校野球選手権大会は19日、第11日の3回戦4試合が行われ、盛岡大付(岩手)花咲徳栄(埼玉)広陵(広島)仙台育英(宮城)が準々決勝に進出した。これでベスト8が出そろい20日に準々決勝4試合が行われる。

 第1試合は、盛岡大付は、3番植田の1試合2本塁打など延長12-7で済美を下し春夏連続でベスト8入りした。

 2本の満塁本塁打の応酬を含む、5本塁打が飛び交う打撃戦だった。7-7で迎えた延長10回表、林の右前適時打で1点勝ち越した。さらに無死二、三塁から前打席で同点本塁打を放った3番植田が、バックスクリーンへ2打席連発の3ランを放つなど、この回5点を奪って試合を決めた。済美は準優勝した04年以来の8強入りを逃した。

 第2試合は、花咲徳栄が3戦連続2桁、13安打の猛攻で10-4で前橋育英との関東対決を制し、2年ぶり2度目の8強進出を果たした。

 花咲徳栄は1回1死二塁から3番西川が先制三塁打。4番野村も二塁打で続く。さらに6番高井の右前打などで4点を先制した。前橋育英もその裏反撃。1死二塁から二塁走者・丸山が三盗した際、綱脇の悪送球も絡み一気にホームイン。続く2回にも6番吉沢の三塁打から次打者の二ゴロで加点し2点差とした。

 花咲徳栄は3回に1点、4回には無死一、三塁から西川が2点二塁打を放つなど中盤までに7-2とリードを広げ、その後も小刻みに得点を重ねて逃げ切った。前橋育英は初出場初優勝した13年の再現はならならず。

 第3試合は、広陵が聖光学院を6-4で下し、準優勝した07年以来のベスト8進出を決めた。

 広陵は同点で迎えた9回無死一塁、中村奨成捕手(3年)が左越えに3戦連発の4号2ランを放ち、勝ち越した。中村は2点を追う6回にも同点の2点適時打を放つなど4打数3安打4打点の活躍だった。

 広陵-聖光学院戦は、夏の甲子園で3度目(過去1勝1敗)となったが広陵が対戦成績を2勝1敗とした。

 聖光学院は1回に3番瀬川のソロ本塁打で先制。1点を追う5回には8番佐藤晃が左中間へソロ本塁打を放つなど3点を奪って一時は2点をリードしたが、14年以来のベスト8はならなかった。

 第4試合は、仙台育英が大阪桐蔭を2-1のサヨナラで下した。

 両チーム無得点で迎えた8回1死二塁から大阪桐蔭3番中川が左前適時打を放ち待望の先制点を挙げた。

 仙台育英は9回2死から杉山が安打と盗塁、さらに死球で一、二塁。ここで若山の放った打球は遊ゴロ。一塁に送球され試合終了かと思われたが、一塁手の足がベースから離れておりセーフの判定。2死満塁となり最後は途中出場の馬目が中越えの2点適時打を放った。仙台育英は15年準優勝以来のベスト8となった。大阪桐蔭の史上初となる2度目の春夏連覇はならなかった。

【第12日=20日】

▽準々決勝

第1試合( 8:00) 三本松(香川)-東海大菅生(西東京)

第2試合(10:30) 天理(奈良)-明豊(大分)

第3試合(13:00) 広陵(広島)-仙台育英(宮城)

第4試合(15:30) 盛岡大付(岩手)-花咲徳栄(埼玉)