第90回記念選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)に21世紀枠で初出場する由利工(秋田)が14日、沖縄県内での合宿を終えて大阪入りした。主将の畑山陸翔捕手(2年)は「時間もあまりないので、早く練習したい。早く甲子園で試合がしたい気持ちにもなってきました」と、約1週間後にせまる開幕に高ぶっていた。

 10日からの沖縄合宿では、甲子園優勝経験のある興南(沖縄)や沖縄水産など、強豪との練習試合を積んだ。興南には6-7のサヨナラ負け。沖縄水産にも4-6と接戦を演じた。昨秋の沖縄大会16強の宜野湾には、最速142キロ右腕のエース佐藤亜蓮(2年)が好投し、3-0と快勝。畑山は「亜蓮は強豪相手でも抑えられて通用した」と手応えを得ていた。

 一方、2番手以降の投手が登板した岡山理大付戦などでは、2ケタ失点を喫して大敗。「他のピッチャーは、まだまだ。亜蓮も含めてインコースをもっと使わないと打たれることは明らかだった」。1勝1分け4敗の結果と内容から「次のプレーに入る準備、確認をもっと徹底しないといけない。声を出して指示したりすることは技術と違って好不調はない」。課題が明確になったことも大きな収穫だった。

 渡辺義久監督(39)も「無理はさせないで制限をかけながら(登録メンバー)18人の選手を使った。思ったより投手は調子が良いし、あとは細かい課題を精査しながら練習したい」。今日15日から本番に向けて練習を再開。今後も強豪との練習試合を予定。初陣への準備は着々と進んでいる。【鎌田直秀】