名将のアドバイスで、強豪日大三(東京)撃破だ! 由利工(秋田)は初戦を2日後に控えた22日、大阪市内などで練習を行った。09年夏の甲子園で、監督として中京大中京(愛知)を頂点に導いた大藤敏行氏が助っ人で指導に当たった。ケースノックなどの守備練習の後、打撃練習ではマンツーマンで指導し、選手たちに情熱を注いだ。

 愛知が生んだ名将だ。前身の中京高で甲子園出場経験のある大藤氏は、90年に母校の監督に就任。97年春のセンバツで準優勝、09年夏の甲子園では同校43年ぶりの優勝を果たした。現在は、秋田県の要請を受け、県高校野球強化プロジェクトのアドバイザーを担う。

 「1点が命取りになる」という考えから、広い甲子園球場で少しでも無駄な進塁を防ぐため、長打を打たれたときの守備練習を重点的にさせた。「初めてやったことばかりで戸惑ったけれど、とても自分たちのためになった。これを初戦で生かしたい」と畑山陸翔主将(3年)。磨いた堅守で大物食いを狙う。【神稔典】